事務局が回すことになる会議体を、開催の根拠・議事録の根拠条文・備置きの3列で並べます。会社法に頻度の定めが無いものは、無いと書いています。
| 会議体 | 開催の根拠・頻度 | 議事録の根拠 | 備置き |
|---|---|---|---|
| 取締役会 | 業務を執行する取締役は、3か月に1回以上、自己の職務の執行の状況を取締役会に報告しなければなりません(会社法363条2項)。開催回数そのものを定めた条文はありませんが、この報告のために少なくとも3か月に1回は必要になります。 | 会社法369条3項・会社法施行規則101条 | 取締役会の日から10年間、本店に備置き(371条1項)。支店の備置義務はありません。 |
| 定時株主総会 | 毎事業年度の終了後、一定の時期に招集しなければなりません(会社法296条1項)。 | 会社法318条1項・会社法施行規則72条 | 株主総会の日から10年間、本店に備置き(318条2項)。写しを支店に5年間(318条3項。ただし電磁的記録で作成し、支店で318条4項2号の請求に応じられる法務省令の措置をとっているときは支店の備置きは不要)。 |
| 臨時株主総会 | 必要がある場合には、いつでも招集することができます(会社法296条2項)。 | 定時株主総会と同じ(318条1項・施行規則72条) | 定時株主総会と同じ(318条2項・3項) |
| 監査役会 | すべての監査役で組織します(会社法390条1項)。開催の頻度を定めた条文は会社法に見当たりません。 | 会社法393条2項(出席した監査役が署名または記名押印) | 監査役会の日から10年間、本店に備置き(394条1項)。 |
| 経営会議・部門会議 | 会社法上の機関ではないため、開催は社内規程によります。 | 会社法上の作成義務はありません(社内規程・内部統制上の記録として作成) | 社内規程によります。 |
監査役会や指名・監査・報酬の各委員会までふくめた保存年数の一覧は、会社法上の議事録要件をまとめた記事の表にあります。会議体を選ぶだけで年数を確認したいときは議事録の保存期間 早見表チェッカー(無料・登録不要)もどうぞ。
会社法370条により決議があったものとみなされた場合(書面決議)と、372条1項により取締役会への報告を要しないものとされた場合は、施行規則101条4項が別に定める事項を記載します。なお、出席した取締役・監査役の氏名は101条3項の列挙には現れませんが、369条3項が「出席した取締役及び監査役」の署名または記名押印を求めるので、署名欄そのものが出席者の記録になります。
会社法319条1項により決議があったものとみなされた場合と、320条により報告があったものとみなされた場合は、施行規則72条4項が別に定める事項を記載します。取締役会議事録と違い、株主総会議事録には「議事録の作成に係る職務を行った取締役の氏名」が明文で求められています(72条3項6号)。
取締役会の議事録が書面で作成されているときは、出席した取締役および監査役が、これに署名し、または記名押印しなければなりません。議長と議事録作成者だけが押印した様式では、この要件を満たしません。
会社法369条3項(e-Gov・2026年8月23日確認)
議事録が電磁的記録で作成されている場合は、そこに記録された事項について、法務省令で定める署名または記名押印に代わる措置をとらなければなりません。条文自体は「電子署名」という語を用いておらず、具体的な措置の内容は法務省令に委ねられています。使う仕組みがこの措置に当たるかは、導入前に確認してください。
会社法369条4項(e-Gov・2026年8月23日確認)
取締役会の決議に参加した取締役であって、議事録に異議をとどめないものは、その決議に賛成したものと推定されます。反対した取締役がいるときは、その旨が議事録から読み取れる状態にしておく必要があります。
会社法369条5項(e-Gov・2026年8月23日確認)
監査役会の議事録が書面で作成されているときは、出席した監査役が署名または記名押印します。電磁的記録の場合に代わる措置をとる点も、取締役会と同じ構造です(393条3項)。
会社法393条2項(e-Gov・2026年8月23日確認)
取締役会設置会社は、取締役会の日から10年間、議事録等を本店に備え置かなければなりません。株主総会議事録と違い、支店に写しを置く義務はありません。
会社法371条1項(e-Gov・2026年8月23日確認)
本店には株主総会の日から10年間(318条2項)、支店には5年間その写しを備え置きます(318条3項)。ただし議事録が電磁的記録で作成されていて、支店で318条4項2号の請求に応じられるようにする法務省令の措置をとっているときは、支店への備置きは不要です。
会社法318条2項・3項(e-Gov・2026年8月23日確認)
株主および債権者は、株式会社の営業時間内であればいつでも、書面(またはその写し)の閲覧または謄写を請求できます。親会社社員は、権利を行使するため必要があるときに、裁判所の許可を得て請求できます(318条5項)。条文が定めているのは閲覧と謄写です。
会社法318条4項(e-Gov・2026年8月23日確認)
株主は、その権利を行使するため必要があるときに閲覧・謄写を請求できます(371条2項)。ただし監査役設置会社・監査等委員会設置会社・指名委員会等設置会社では、この請求は「裁判所の許可を得て」に読み替えられます(371条3項)。債権者は、役員または執行役の責任を追及するため必要があるときに、裁判所の許可を得て請求できます(371条4項)。閲覧・謄写により会社またはその親会社・子会社に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、裁判所は許可をすることができません(371条6項)。
会社法371条2項〜4項・6項(e-Gov・2026年8月23日確認)
例以下は架空の会社(株式会社サンプル商事)の記入例です。実在の会社・人物とは関係ありません。自社の機関設計と定款に合わせて書き換えてください。
第58回 取締役会議事録 1. 開催日時 2026年8月20日(木)10時00分から11時50分まで 2. 開催場所 東京都千代田区〇〇一丁目2番3号 当社本店会議室 (取締役 山田花子はウェブ会議システムにより出席し、出席者が相互に発言できる状態であることを確認した。) 3. 取締役の総数 5名/出席取締役 5名 出席取締役 佐藤一郎(代表取締役)、鈴木二郎、高橋三子、田中四郎、山田花子 監査役の総数 2名/出席監査役 2名 出席監査役 伊藤五郎、渡辺六美 4. 議長 代表取締役 佐藤一郎(定款第〇条により議長となった) 【報告事項】 第1号報告 職務の執行の状況の報告(会社法363条2項) 代表取締役 佐藤一郎より、2026年5月から7月までの自己の職務の執行の状況について報告した。 第2号報告 監査役の意見 監査役 伊藤五郎より、〇〇について〇〇すべきである旨の意見が述べられた。 (意見または発言があったときは、その内容の概要を記載する — 施行規則101条3項6号) 【決議事項】 第1号議案 〇〇株式会社との業務提携契約の締結の件 議長より議案の内容を説明し、審議の結果、次のとおり決議した。 なお、取締役 鈴木二郎は本議案につき特別の利害関係を有するため、議決に加わらなかった(会社法369条2項)。 採決 議決に加わることができる取締役4名中、賛成4名・反対0名 結果 可決 第2号議案 〇〇規程の改定の件 審議の結果、賛成4名・反対1名により可決した。 取締役 田中四郎は、〇〇を理由として本議案に反対する旨を述べ、その旨を議事録にとどめることを求めた。 (異議をとどめない出席取締役は賛成したものと推定される — 会社法369条5項) 【閉会】 議長は11時50分に閉会を宣した。 上記の議事の経過の要領およびその結果を明確にするため、本議事録を作成する。 2026年8月20日 株式会社サンプル商事 取締役会 (会社法369条3項により、出席した取締役および監査役が署名または記名押印する) 出席取締役 佐藤一郎 (印) 出席取締役 鈴木二郎 (印) 出席取締役 高橋三子 (印) 出席取締役 田中四郎 (印) 出席取締役 山田花子 (印) 出席監査役 伊藤五郎 (印) 出席監査役 渡辺六美 (印)
会社法369条3項が求める「出席した取締役及び監査役」の署名欄と、採決結果を賛成・反対・棄権の数で残す欄、369条5項の注記をあらかじめ入れたTXT様式です(無料・登録不要)。株主総会議事録の様式は用意していないため、上の施行規則72条3項の記載事項にそって作成してください。ほかの会議体の様式は議事録テンプレート一覧にあります。
会社法施行規則101条3項6号は、取締役会で述べられた意見または発言があるときに「その意見又は発言の内容の概要」を記載することを求めています(e-Gov・2026年8月23日確認)。監査役の意見も、反対した取締役の理由も、誰が述べたのかが分からない記録では、この欄を書き起こせません。
Kaigi AI は声から発言者を判別してラベルを付け、あとから実名に置き換えて編集できます。この機能は有料プラン(スターター以上)でご利用いただけます。無料プランでは使えません。
月1回・2時間の取締役会と、四半期に1回・2時間の経営会議を録音する場合を例にすると、2時間×12回+2時間×4回=年32時間、月あたりおよそ2.7時間になります。株主総会・監査役会・各委員会まで録るなら、その分を足してください。
| プラン | 枠 | この会議量でどうか |
|---|---|---|
| フリー | 月60分・1ユーザー | 2時間の取締役会1本で使い切ります。使い勝手を確かめるには十分ですが、毎月の運用には足りません。 |
| スターター ¥1,980/月(税込) | 月10時間・1ユーザー | 上の例(月およそ2.7時間)なら収まります。事務局がひとりで作っている場合の基準です。 |
| チーム ¥9,900/月(税込) | 20時間/月込み(超過は1時間¥650の自動精算)・5ユーザー〜 | 総務・法務・秘書室で下書きを共有し、株主総会や監査役会もあわせて録るとき。 |
| プロ ¥33,000/月(税込) | 50時間/月込み(超過は1時間¥650の自動精算)・25ユーザーまで | 各委員会や子会社の取締役会までふくめて時間が伸びるとき。ミーティングボットが使え、ウェブ会議に代理で参加して録音できます。 |
いずれも税込です。最新の内容と年額は料金ページをご確認ください。
いいえ。議事録が書面で作成されているときに署名または記名押印をするのは「出席した取締役及び監査役」です(会社法369条3項・e-Gov 2026年8月23日確認)。議長と作成者だけの押印欄では要件を満たしません。
会社法369条4項が求めているのは、法務省令で定める「署名又は記名押印に代わる措置」です。条文自体は「電子署名」という語を用いておらず、具体的な措置の内容は法務省令に委ねられています(e-Gov 2026年8月23日確認)。導入する仕組みが同項の措置に当たるかを確認したうえで運用を決めてください。
開催回数そのものを定めた条文はありませんが、業務を執行する取締役は3か月に1回以上、自己の職務の執行の状況を取締役会に報告しなければならないと定められています(会社法363条2項・e-Gov 2026年8月23日確認)。この報告のために、少なくとも3か月に1回は取締役会が必要になります。
取締役会議事録は取締役会の日から10年間、本店に備え置きます(会社法371条1項)。支店の備置義務はありません。株主総会議事録は株主総会の日から10年間、本店に備え置き(318条2項)、写しを支店に5年間備え置きます(318条3項)。ただし電磁的記録で作成し、支店で318条4項2号の請求に応じられる法務省令の措置をとっているときは、支店への備置きは不要です(e-Gov 2026年8月23日確認)。
株主は、その権利を行使するため必要があるときに閲覧・謄写を請求できます(会社法371条2項)。ただし監査役設置会社・監査等委員会設置会社・指名委員会等設置会社では、この請求は裁判所の許可を得て行うものとされています(371条3項)。債権者は、役員または執行役の責任を追及するため必要があるときに、裁判所の許可を得て請求できます(371条4項)。会社またはその親会社・子会社に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、裁判所は許可をすることができません(371条6項・e-Gov 2026年8月23日確認)。
いいえ。会社法が作成・保存を求めているのは議事録で、その記載事項は会社法施行規則101条(取締役会)・72条(株主総会)が定めています。録音は正確な議事録を作るための材料であり、録音だけでは保存義務を満たしません。録音から必要事項を整理した議事録を別途作成・保存してください。
録音をアップロードすると、議事の経過・決議事項・アクションアイテムを整理した下書きができます。法定記載事項の確認と署名は担当者が行う前提で、清書の手間を減らすための道具です。
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