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取締役会議事録の保管期間は10年|会社法371条・318条

Kaigi AI編集部最終更新: 公開: 8分で読めます
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株主総会議事録は株主総会の日から、取締役会議事録は取締役会の日から、いずれも本店で10年間保管します(会社法第318条第2項・第371条第1項)。株主総会議事録については、支店にも写しを5年間保存します。日本の会社法は、一定の会議について議事録の作成・保存を法的義務として定めています。この記事では、4つの会議体ごとの保存年数と根拠条文、必須記載事項、電子データでの保存の可否まで、会社法上の議事録要件を整理します。

議事録を実際に作る側の手順 — どの会議体をいつ開くのか、施行規則101条・72条の記載事項をどう埋めるのか、署名欄をどう置くのか — は、取締役会・株主総会の議事録を作る人のための実務ガイドに記入例つきでまとめています。

会社法における議事録の位置づけ

日本では会社法(e-Gov法令検索)により、株式会社は以下の会議について議事録の作成・保存が義務付けられています。

会議体根拠条文作成義務保存期間
株主総会第318条あり10年(本店)、5年(支店写し)
取締役会第371条あり10年
監査役会第393条・第394条あり10年
委員会(指名・監査・報酬)第413条あり10年

これらは単なる慣行ではなく、法律で定められた義務です。違反した場合は過料(100万円以下)が科される可能性があります(第976条)。

取締役会議事録のひな形(出席取締役・監査役の署名欄つき)を無料ダウンロード → 会社法第369条第3項が求める「出席した取締役及び監査役」の署名欄と、採決結果を賛成・反対・棄権の数で残す欄をあらかじめ入れたTXT様式です(無料・登録不要)。保存年数の表を確認したら、次はこの様式に当てはめるだけで議事録の形が整います。

株主総会議事録の記載事項

会社法第318条会社法施行規則第72条により、株主総会議事録には以下を記載しなければなりません。

必須記載事項

  1. 開催日時および場所
  2. 議事の経過の要領およびその結果
  3. 法令に規定する事項
  4. 議長の氏名
  5. 議事録を作成した取締役の氏名

決議があった場合の追加記載

  • 議案の内容
  • 決議の方法(普通決議・特別決議等)
  • 賛成・反対・棄権の数(種類株主総会の場合)

取締役会議事録の記載事項

会社法第369条第3項および会社法施行規則第101条により、取締役会議事録には以下が必要です。

必須記載事項

  1. 開催日時および場所
  2. 取締役会の議事の経過の要領およびその結果
  3. 決議を要する事項について特別の利害関係を有する取締役の氏名
  4. 監査役などが述べた意見または発言の内容の概要(第101条第3項第6号)
  5. 出席した執行役・会計参与・会計監査人・株主の氏名または名称(第101条第3項第7号)
  6. 議長がいるときは議長の氏名(第101条第3項第8号)

出席した取締役・監査役の氏名は、この記載事項とは別に、第369条第3項の署名・記名押印欄で明らかになります。

署名・記名押印

取締役会議事録には、出席した取締役および監査役が署名または記名押印しなければなりません(第369条第3項)。

株主総会・取締役会議事録の保存期間(保管期間)は10年【会社法第318条・第371条】

株主総会議事録の保存期間(保管期間)は10年

株主総会議事録の保存期間(保管期間)は、株主総会の日から本店で10年間です(会社法第318条第2項)。支店には株主総会議事録の写しを5年間保存します。

取締役会議事録の保存期間(保管期間)は10年

取締役会議事録の保存期間(保管期間)は、取締役会の日から本店で10年間です(会社法第371条第1項)。株主総会議事録のような支店写しの保存義務はありません。

電子データでの保存も認められており、書面への出力が可能な状態であれば電子保存で要件を満たします。

会議体ごとの保存期間は、議事録の保存期間 早見表チェッカー(無料・登録不要)で会議体を選ぶだけでも確認できます。衛生委員会(3年)など会社法以外の会議もカバーしています。

閲覧・謄写請求権

請求できる人と条件は、株主総会議事録と取締役会議事録で異なります。

  • 株主総会議事録(第318条): 株主と債権者は、会社の営業時間内であればいつでも閲覧・謄写を請求できます(第4項)。親会社社員は裁判所の許可が必要です(第5項)。
  • 取締役会議事録(第371条): 営業時間内にいつでも請求できるのは株主のみで、それも権利行使のため必要な場合に限られます(第2項)。監査役設置会社などでは株主でも裁判所の許可が必要になります(第3項)。債権者は役員の責任追及のため必要なときに、親会社社員は権利行使のため必要なときに、いずれも裁判所の許可を得て請求できます(第4項・第5項)。

取締役会議事録に署名が必要なのは誰か

書面で作成する場合に署名または記名押印をするのは、「出席した取締役及び監査役」です会社法第369条第3項・e-Gov法令検索、2026年8月23日確認)。議長と議事録作成者だけが押印した様式では、この要件を満たしません。

電磁的記録で作成する場合は、法務省令で定める「署名又は記名押印に代わる措置」をとることとされています(第369条第4項)。条文自体は「電子署名」という語を用いておらず、具体的な措置の内容は法務省令に委ねられています。

また、決議に異議をとどめなかった出席取締役は、その決議に賛成したものと推定されます(第369条第5項)。反対した取締役は、その旨が議事録から読み取れる状態にしておく必要があります。

株主総会議事録の支店保存(写し5年)は電子でも必要か

会社法第318条(e-Gov法令検索、2026年8月23日確認)は、株主総会議事録を本店に10年間、その写しを支店に5年間備え置くことを求めています。ただし、議事録が電磁的記録で作成されていて、法務省令で定める措置をとっている場合には、支店への備置きは不要です。

株主および債権者は、会社の営業時間内であれば議事録の閲覧または謄写を請求できます(同条第4項)。条文が定めているのは閲覧と謄写です。

取締役会議事録は株主なら誰でも見られるのか

会社法第371条(e-Gov法令検索、2026年8月23日確認)が求める備置きは、本店に10年間のみです(株主総会議事録と違い、支店での保存義務はありません)。閲覧・謄写の請求は、誰が請求するかで手続きが変わります。

  • 株主は、その権利を行使するため必要があるときに、閲覧・謄写を請求できます(第2項)。
  • ただし監査役設置会社・監査等委員会設置会社・指名委員会等設置会社では、株主の請求にも裁判所の許可が必要です(第3項)。
  • 債権者は、役員の責任を追及するため必要があるときに、裁判所の許可を得て請求できます(第4項)。
  • 閲覧・謄写により会社に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、裁判所は許可をすることができません(第6項)。

AI文字起こしは議事録の法的要件を満たすか

結論:AI文字起こし・議事録生成は「下書き」として活用できますが、法定議事録には担当者によるレビューと署名が必要です。

AIが対応できる部分

  • 会議全文の文字起こし(記録の完全性を高める)
  • 発言内容・議論の経過の整理
  • 決定事項・アクションアイテムの抽出(草案として)
  • 議事録フォーマットへの整形

法的要件として必要な追加対応

  • 人による内容確認・修正(誤認識・誤字の修正)
  • 法定記載事項の確認(決議方法・反対者氏名など)
  • 署名・記名押印(取締役会議事録)
  • 正確な開催日時・場所の記載

AI文字起こしを使っても、法的に有効な議事録を最終的に確認・作成する責任は担当者にあります

議事録の作成を効率化したい方へKaigi AIなら、株主総会・取締役会・各種委員会の録音をアップロードするだけで、議事の経過・決議事項・アクションアイテムを整理した議事録の草案を最短5分で自動作成します(無料45分・クレジットカード不要)。最終確認・署名は担当者が行う前提で、清書の手間を大幅に削減できます。法人での議事録運用は金融・銀行製造業法律事務所の活用例もご参考ください。

電子署名・電磁的記録による議事録

取締役会議事録は電磁的記録で作成でき、その場合は署名・記名押印に代えて法務省令で定める措置をとります(第369条第4項)。この「措置」を定めているのが会社法施行規則第225条(e-Gov法令検索、2026年8月23日確認)です。

  • 第225条第1項第6号が、第369条第4項の「署名又は記名押印に代わる措置」を電子署名と定めています。
  • 第225条第2項は、その電子署名を「①その情報が措置を行った者の作成に係るものであることを示せること、②情報が改変されていないかを確認できること」の2要件を満たす措置と定義しており、特定の方式やサービスには限定していません。

つまり会社法の条文そのものには「電子署名」という語はなく、省令が「電子署名」と定め、その要件を機能面で規定している、という構造です。電子署名サービスを選ぶときは、この2要件(作成者の特定・改ざん検知)を満たすことを確認してください。電磁的記録で作成した議事録は、そのまま電子データとして10年間本店に備え置くことができます(第371条第1項)。

上場会社・非上場会社での実務

上場会社

取締役会議事録の厳格な管理が求められます。金融商品取引法上の内部統制報告制度(J-SOX)との関係でも、会議記録の完全性は重要な監査対象です。

中小企業・非上場会社

法的義務はあるものの、実務では議事録が適切に作成・保管されていないケースも見られます。M&AやIPO準備の際に、過去の取締役会議事録の欠如が問題になることもあるため、早期からの整備を推奨します。取締役会・株主総会の具体的な作成手順や記入例については取締役会・株主総会の議事録を作る人のための実務ガイドを参照してください。顧問先の議事録整備を支援する側(税理士・社労士・行政書士)の運用は、士業事務所での議事録AI活用にまとめています。

よくある質問

Q. 取締役会を開催しなかった(書面決議)場合は?

会社法第370条の**書面決議(みなし取締役会)**を行った場合も、議事録の作成が必要です(施行規則第101条第4項)。

Q. 社内の通常の会議(部門会議など)は?

会社法上の作成義務は、株主総会・取締役会など法定の機関決定に限られます。部門会議・プロジェクト会議などは法律上の義務はありませんが、業務管理・コンプライアンス上の観点から作成を推奨します。なお、衛生委員会・安全委員会は会社法ではなく労働安全衛生法に基づく別の法定議事録義務があり、保存期間も3年と異なります。詳しくは衛生委員会・安全委員会の議事録は3年保存が義務をご覧ください。

Q. 外国語で行われた取締役会の議事録は?

日本語での作成が義務付けられているわけではありませんが、日本法に基づく会社の場合、閲覧請求に対応できる形式(日本語対訳等)の整備が実務上必要です。

まとめ

  • 株主総会・取締役会の議事録は会社法による法定義務(10年保存)
  • 必須記載事項は会社法施行規則で詳細に定められている
  • 取締役会議事録には出席した取締役および監査役の署名・記名押印が必要(第369条第3項)
  • AI文字起こしは作成の効率化に活用できるが、最終確認・署名は人が行う
  • 電子署名を使った電磁的記録での作成も適法

法的義務のある議事録の作成業務においても、AI文字起こし・議事録生成ツールは作業効率の大幅な改善に貢献します。ただし、最終的な法的責任は会社・担当者にあることを念頭に置いてご活用ください。

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データの保管はAWS東京リージョン。文字起こしはOpenAI、AI処理はAnthropic(いずれも米国)が担当します。

Kaigi AI編集部

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